図書館全7分館一斉の指定管理者制度導入は「慎重」であるべき

3月定例会本会議最終日、市長提出議案「所沢市立所沢図書館設置条例制定について(PDF)」反対討論を行いました。

以下、計画停電が行われているなかで、一気に書き上げた討論原稿を掲載します(ということで、若干説明が足りないところもあると思います)。

議案第24号 所沢市立所沢図書館設置条例制定について反対討論を行います。

提案理由によれば、本条例制定は所沢市立所沢図書館新所沢分館の新設及び所沢市立所沢図書館分館等7分館に指定管理者を導入するために行うものですが、この後半部分、所沢図書館分館等7分館への指定管理者導入については、現状、反対せざるを得ません。

以下、その理由を申し上げます。

第一は、指定管理者導入の理由として、近年における図書購入費の減を背景とした将来における図書購入費の確保を挙げていますが、この財政的裏づけが明らかではありません。

ご承知のように、予算の策定には、今回より、枠配分方式ではなく、一件査定方式を採用しており、指定管理者導入による教育委員会予算の減が必ずしも図書購入費の増につながるというわけではありません。先日の議案質疑で桑畠議員の「今後、図書購入費を増やすのか」という質問に対し、財務部長が「そうは言っていない」と答弁した通りです。

第二は、指定管理者導入の決定過程が早急かつ杜撰な点です。今回、図書館分館と同時に指定管理者導入を行う児童館については、運営協議会にて3回の議論があり、導入の決定に至ったわけですが、法定の図書館協議会に諮られたのは2月、協議会に提出された資料にも議会との関わりについて「誤解を招く表現があった」とのことでした。また、私の「指定管理者導入について、教育委員会会議ではどのような議論があったのか」という教育長に対する質疑の答弁においても「図書館サービスの水準が落ちないようにしてもらいたい」という教育長ご自身のお気持ちは語られましたが、教育委員会会議に関しては、行われた日程のみのお答えであり、会議の内容は何もお話になりませんでした。

最後に、本件については、議会に「所沢市立所沢図書館設置条例について先ずは図書館ビジョンの作成をしてから、どのような図書館管理運営体制が望ましいかを市民の意見を聞きながら検討していただきたい」という陳情書も提出されているところですが、私のもとにも図書館を利用している多くの市民から不安の声が届いています。これらのなかには、陳情と同様、「今後の図書館に関する中長期計画を策定してから導入すべき」「7分館一斉の導入は不安」との意見もあり、私もまさにその通りだと思います。

もちろん、行政コストの削減は重要であり、喫緊の課題です。しかし、失ったコストは他の政策の実行から取り戻せるかもしれませんが、失った市民からの信頼を取り戻すのはなかなか難しい。コスト削減も大切ですが、市民からの信頼はもっと大切だと思うのです。ネーミングライツ、パークゴルフ場建設、公立保育園の民営化、中核市への移行、PFIの導入等、政策の「迷走」「ぶれ」が目立っている今だからこそ、その轍を二度と踏まないためにも、本件については「慎重であるべき」と考えます。

以上を申し上げ、反対討論とさせていただきます。議員各位のご賛同をよろしくお願い申し上げます。

採決の結果は、賛成:18票 反対:13票で可決となってしまいましたが、今後とも図書館の管理運営・図書購入費等の状況を注視していければと思っています。

所沢浄化センターは平成24年度に廃場予定

引き続き、12月定例会における一般質問の内容です。

県の施設である荒川右岸流域下水道への接続にともなって廃場が予定されている所沢浄化センターとコンポストセンターの今後について質問しました。

現在、東所沢和田3丁目地内にある所沢浄化センターでは、旧町・新所沢・小手指など早期に下水道が整備された地区の下水処理と汲み取り世帯のし尿処理を行っており、東川をはさんで松郷地内にあるコンポストセンターでは下水処理の過程で排出される汚泥の一部を堆肥として再利用するための処理を行っています。

下水道部長の答弁では、平成24年度当初に流域下水道に接続可能となることから、し尿処理施設を除き、浄化センターは廃場し、跡地利用は未定。コンポストセンターは下水道施設として継続使用(管理棟は出先施設の監視室に、地下は雨水滞水池として使用)するとのことでした。

浄化センターは大規模な施設であり、かつ、斜面地にあることから、さら地に戻すためには14億円以上の費用が見込まれるとのことです。しかしながら、流域下水道に接続替えすることによって年間約3億5,000万円の経費節減につながりますから、計算上は4年でこの費用を捻出できることにもなります。

浄化センターの跡地利用については地元の皆さんと一緒に今後とも様々な方法を考えていければと思います。

所沢市も“違法状態” 臨時職員へのボーナス支給

引き続き、12月定例会で行った一般質問の続きです。今回は、臨時職員へのボーナス(=一時金)支給についてです。

昨年9月、大阪府茨木市で条例の定めなく臨時職員に支給した一時金を違法とする最高裁判決が出されました。この判決では、

  1. 条例に定めのない臨時職員に対する手当等の支給は違法
  2. 臨時職員への一時金の支給が適法であるためには、当該職員の勤務が正規職員に準じなければならず、週3日勤務で正規職員の6割程度の勤務時間では違法

という裁判所の判断が示されました。

参考:裁判所ホームページ「判例検索システム」より

質問ではこの判決をもとに本市の現状を確認しました。

本市の臨時職員数と一時金支給総額

近年の臨時職員数と臨時職員に支給された一時金の総額は以下の通りです。

  • 平成19年度 (臨時職員数) 1,338 (一時金支給総額) 約2億  700万円
  • 平成20年度 (臨時職員数) 1,381 (一時金支給総額) 約2億1,300万円
  • 平成21年度 (臨時職員数) 1,453 (一時金支給総額) 約2億3,700万円
  • 平成22年度 (臨時職員数) 1,563 (一時金支給総額) 約2億6,700万円

行政改革や団塊世代の大量退職によって減少している正規職員数に対し、臨時職員数は増加傾向にあります。現在の正規職員数は約2,500ですから、臨時職員と合わせると、4,000人以上が市役所の仕事に従事していることになります。

支給根拠は条例に明示されているか

結論からいってしまえば、本市における一時金の支給も“違法状態”にありました。

地方自治法や地方公務員法では、給与額や支給方法は条例で定めなければならないとされているところですが、本市も、茨木市と同様、議会の議決を経なければならない条例ではなく、内規(臨時職員に対する特別賃金及び非常勤嘱託職員に対する特別報酬支給取扱要領)で定めていたのです。これは明らかに1に違反しています。

しかも、この内規における一時金の支給条件は、6ヶ月間雇用されている人、あるいは、6ヶ月間のうち10日以上勤務した月が5ヶ月ある人であり、勤務時間の長短は不問です。一時金の支給対象には「正規職員に準ずる勤務時間とはいえない職員も含まれている(総合政策部長発言)」のです。これも最高裁判決が示した2に反するものです。

市長や総合政策部長の答弁は「条例改正も含めた臨時職員制度の見直しにできるだけ早く着手したい」「臨時職員制度全般に整理すべき点が多いと認識している。今後、法に抵触することのないよう見直しが必要と考える」といったものでした。

本年度は約2億6,700万円が、4年間では約9億2,400万円の公金が違法状態で支出されている状況は早急に改めるべきです。