放課後児童クラブについて【平成27年12月定例会一般質問より】

放課後児童クラブにおける待機児童の解消や施設の老朽化・狭隘化への対応については、かねてより所属する健康福祉常任委員会ではもちろん、一般質問でもたびたび採り上げてきました。

この成果もあってか、ここ数年、長期休暇を中心に児童クラブを利用する児童への対応や民設民営の児童クラブに補助金の支出を行うなど、「徐々に」ではありますが、施策の充実が図られてきたところです。

この問題における中村とおるの基本的なスタンスは、①待機児童や施設の老朽化・狭隘化に対応するため、②できる限り学校施設を使いながら、③計画的に施設整備を行うべきというものです。今回はとくに③に力点をおいて質問を行いました。


中村とおる 待機児童の現状と今までの取り組みについて確認したい。

本田こども未来部長 平成24年にみどり児童館別館を設置し、生活クラブの定員を60人分増やした。昨年度からは児童館において長期休業中の一時預かり事業を開始し、65人が利用した。来年度からは民設民営児童クラブ1施設を委託し、40人程度の受け入れを予定している。待機児童の現状だが、前年度の75人と比較すると9人増の84人という状況だ。

中村とおる 現在の課題は何か。

本田こども未来部長 大きく3つある。1つめは施設の狭隘化の解消だ。子ども・子育て支援事業計画の目標達成に向け、平成31年度までに約550人分のサービス供給量の確保が必要となる。2つめは施設の老朽化対策だ。施設には築20年を超えるものが多数あり、修繕も含めて検討していく。3つめは放課後児童対策全体の方向性だ。市では児童クラブ・児童館生活クラブ、全児童対策としての「ほうかごところ」、中富小放課後児童対策一体運営事業を実施しており、来年度からは民設民営児童クラブも導入予定であり、基本的な方向性を明確にする必要がある。

中村とおる 小学校の転用可能教室や敷地内への整備、児童クラブと「ほうかごところ」を一体的に進めていくことが、これらの課題解決のためにとる基本的な方針であることを確認したい。

本田こども未来部長 中富小学校で行っている児童クラブと「ほうかごところ」の一体運営は利用者に一定の評価をいただいている。将来的にはこの事業を本市の目指す放課後児童対策としたいし、教育委員会と学校施設や敷地内の整備の可能性について協議していきたい。

中村とおる 課題解決のためには、まとまった方針や計画が必要だと思うが、いかがか。

本田こども未来部長 現在、市長部局と教育委員会とが課題の共有を図りながら、「所沢市放課後児童対策実施方針」の策定に向けて協議を進めているところだ。策定後は審議会に諮るなどした後、今年度内に公開したい。


 

都市計画道路東京狭山線について【平成27年12月定例会一般質問より】

東所沢周辺地域といえば、浄化センター跡地(東所沢和田)への株式会社KADOKAWAの進出や地下鉄大江戸線の延伸が何かと話題ですが、都市計画道路東京狭山線の整備についても地域の関心の高いところであり、地元選出の議員として、同路線の工事の進捗状況については毎年のように質問に採り上げています。


中村とおる 平成25年3月に堀兼工区(県道川越所沢線新開交差点から堀兼神社(北)交差点)が開通し、未整備区間は下安松工区(東所沢和田1丁目交差点から清瀬橋)のみとなった。現在の工事の進捗状況を伺う。

溝井建設部長 川越県土整備事務所に確認したところ、平成26年度より本格的な工事に着手しており、27年度には東所沢和田1丁目交差点の改良工事と1丁目地区の土留め基礎工事の2箇所、下安松地区では現在の道路の拡幅工事を施工しており、さらに土留め基礎工事2箇所を予定しているとのことだ。

中村とおる 平成25年9月に開かれた県による地元説明会では、下安松工区の供用開始時期を平成30年度としていたが、工事は予定通り行われているのか。

溝井建設部長 下安松工区は平成26年度より「首都圏を結ぶ幹線道路の整備」として県の主要な施策に位置づけられ、優先的な予算配分がなされており、工事は計画通り行われている。供用開始時期については、平成26年度から5年程度での完成を目指しているとのことだ。

中村とおる 清瀬橋で東京狭山線と接続する都市計画道路東村山3・4・15の2号の概要や現在の工事の状況、供用開始時期について確認したい。

溝井建設部長 同路線については東京都建設局北多摩北部建設事務所にて平成18年より事業を施行している。施行延長は清瀬橋から清瀬市のけやき通りまでの約930メートルで、道路幅員は18メートルとなっている。供用開始時期は平成29年度末を目指しているとのことだ。

中村とおる 東京狭山線の整備に伴って市が行わなくてはならない周辺環境整備もあろうかと考える。どのような認識をもっているのか。

溝井建設部長 下安松工区の一部は高架方式で施工され、既存の市道の上をまたぐ形となる。そのため、高架下において十分な高さを確保できない市道については高さを確保できる位置に道路を付け替え変えるため、県と協議を行っている。また、現在拡幅整備を進めている市道1-715号線(通称「馬坂」)については、馬坂の整備が先行して完了すると、抜け道として大量の交通流入が予想されることから、東京狭山線の開通時期に併せての完了を予定し、整備しているところだ。


 

「エアコン問題」は2月15日(日) 住民投票へ

報道等でご承知の方も多いと思いますが、市議会は、先に開かれた12月定例会において、市民からの直接請求により議会の審査に付された「防音校舎の除湿工事(冷房工事)の計画的な実施に関する住民投票条例」を修正可決し(※1)、藤本正人市長就任以来、約3年間にわたって市長と議会の間で議論してきた狭山ケ丘中学校の冷房工事中止に端を発する「エアコン問題」(※2)は、住民投票に付されることが決定しました。

投票日は2月15日(日)となります。

なお、本条例の審査に先立ち、議会では一般質問等で再三議論が交わされたほか、平成24年6月定例会において市長に冷房工事の中止に対して再考を促す主旨の「教育環境の改善を求める決議」や「所沢市立狭山ケ丘中学校の復温工事(暖房設備工事)・除湿工事(冷房設備の追加工事)が定められた整備方針に基づき、平成25年度から復温・除湿工事を実施することを願う件」が賛成多数により可決・採択されています。

何を決める投票なのか?

住民投票は、同条例に規定の通り、平成18年2月に斎藤博市長(当時)が決裁した「防音校舎に関する平成19年度以降の整備方針」に基づいて冷房工事を計画的に実施するか否かについて賛否を問うものです。

投票対象を含め、今回行われる住民投票については様々な情報が錯綜している感がありますので、まずは、リンク先下段にある同整備方針をご一読いただければと思います。

この整備方針に対する市長と条例制定請求者の主な主張は以下の通りです。

市長の主な主張

  • 東日本大震災と原発事故を経た私たちは「便利で快適な生活を見直すべき」。最も暑い教室でも30℃を超える授業日は年間10日程度。「暑いからクーラーを」で良いのか。
  • すでに冷房が設置されている宮前小学校を除く防音校舎28校(※3)に冷房を設置するには約78億円(国負担48億円・市負担30億円)が必要となる。税金の使い方として適切でない。

条例制定請求者の主な主張

  • 冷房の設置は、暑さ対策ではなく、騒音対策。冷房の設置が中止となった狭山ケ丘中学校や北中小学校の存する区域は、防衛大臣が定める「自衛隊の航空機の離陸・着陸により生ずる音響に起因する障害が著しい区域」で、国の環境基準が達成されていない。騒音のない地域の学校と同等の教育環境を求めているだけ。
  • 市議会では平成24年6月定例会において冷房工事の中止について市長に再考を促す主旨の「教育環境の改善を求める決議」や「所沢市立狭山ケ丘中学校の復温工事(暖房設備工事)・除湿工事(冷房設備の追加工事)が定められた整備方針に基づき、平成25年度から復温・除湿工事を実施することを願う件」が賛成多数により可決・採択されている。

中村とおるの主張

中村とおるは、以下の理由により、投票の対象となる整備方針に賛成しています。

  • 冷房工事は騒音対策。暑さ対策としては冷房設置以外の方法も考えられなくもないが、防音校舎の騒音対策としては「窓を閉める」ことが必要であると考えられること。
  • 平成18年に決定された整備方針は、当面、航空機騒音の激しい宮前小学校、狭山ケ丘中学校、北中小学校に、温度保持工事(暖房工事)と除湿工事(冷房工事)を併せて実施することを決定したと解釈でき、残りの防音校舎への冷房工事については、設置時期や予算額等が明確でないことから、直ちに残りの26校に冷房工事を実施するとしたものではなく、時々の財政状況等を考慮する余地が残されていると考えられること。
  • 市長の主張する「78億円」は、冷房工事と暖房工事を合算した費用であり、冷房工事のみにかかる費用として正確でないこと。たとえば、「リース方式による本市の普通教室のエアコン設置費用の試算をいたしますと、総額がおよそ20億円となりまして、例えば10年リースでございますれば年間約2億円ということになります(平成23年12月定例会における教育総務部長答弁)」との試算もあること。
  • 小中学校の普通教室への冷房設置は全国的に増加傾向であり、平成22年に16%だったものが平成26年には32.8%まで増加していること(文部科学省調べ)。ちなみに、東京都は99.9%、埼玉県は48.9%。
  • 県内他市においても、さいたま市、戸田市、和光市、新座市、飯能市等は冷房設置率100%であり、上尾市、狭山市等も設置率50%以上であること。所沢市は約2%。

市長のいう「便利で快適な生活を見直すべき」という主張にはうなづける部分も多いのですが、今回の「エアコン問題」については、決裁書に存在しない「78億円」という金額をもちだして説明するなど、いささか強引な印象が否めません。平成18年に決定した整備方針に対する見方もかなり極端な気がします。

まずは、整備方針の通り、騒音対策として残りの2校に冷房を設置し、その後については、地元や議会の意向も踏まえ、財政や施設の老朽化をはじめとする様々な状況を考慮しながら、計画的に冷房を設置していくべきだと考えます。

いずれにしても、2月15日に投票が行われます。市ホームページにも様々な情報がありますが、少なくとも、12月定例会に市長が住民投票条例案とともに提出した意見書(議案第144号「防音校舎の除湿工事(冷房工事)の計画的な実施に関する住民投票条例制定について」に付属)と、本会議で行われた条例制定請求代表者の意見陳述(所沢市議会「議会中継」11月27日分)をご覧になり、ご判断いただきたいと思います。

※1 市民の投票行動にインセンティブを与える等のため、投票数が有権者数の1/3を超えた場合には、結果をより重く受け止めるとの条項を加えた修正案が賛成多数により可決。なお、この修正部分を除いた原案については起立総員(全会一致)により可決。

※2 航空自衛隊入間基地周辺の小中学校に夏場の騒音対策として冷房を設置する計画を藤本市長が中止した問題。なお、整備方針にある宮前小学校については平成21年度に改修工事が終了し、すでに冷房が設置済み。

※3 市内防音校舎は小学校18校(所沢、南、荒幡、北、美原、並木、西富、小手指、上新井、北野、北中、山口、泉、椿峰、三ケ島、若狭、林、宮前)、中学校11校(所沢、美原、中央、南陵、富岡、小手指、北野、山口、上山口、三ケ島、狭山ケ丘)の合計29校。