所沢市議会議員一般選挙を終えて

まずもって、選挙期間中の活動をお支えいただいたすべての方々に感謝申し上げます。

2,110票。残念ながら次点という結果になりました。ご期待に応えることができず、申し訳ございませんでした。詳細な敗因分析はこれからですが、選挙活動の方法や量について、いずれにも至らぬところがあったのだろうと思います。すべては私の不徳の致すところです。

2003年に初当選してから20年間、一貫して無所属ということもあり、政党や選挙へのプラス・マイナスに忖度することなく、市・市民のこれからを第一に考え、かつ、自分に素直に政策を立案・判断することができました。これもひとえに私をずっと支えてくださった素晴らしい支援者の皆さまがあってのことだと思います。本当にありがとうございました。

「所沢市議会議員 中村とおる」はここで一旦お休みとなりますが、「中村太」個人はこれからも様々な活動してまいりますので、引き続きのご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

なお、20年という期間は長く、筆舌に尽くしがたいものがありますが、ご参考までに私が深く関わった施策について思いのままお知らせいたします。

所沢市自治基本条例の制定
地域集会所(下安松)建設補助金の獲得
所沢市議会政治倫理規程・政治倫理条例の制定
所沢市議会基本条例の制定
所沢市自治立法指針の策定
ライオンズを応援する所沢市議会議員連盟の立ち上げ
愛宕山自治会館西側擁壁の整備
市議会議長に就任(35歳:全国最年少(当時))
議員定数のあり方に関する審議会の設置
埼玉県市議会議長会会長に就任(所沢市初)
自治会集会所用地が市所有の場合の賃料を半減
大江戸線の東所沢駅への延伸を国土交通大臣に直接要望
埼玉西部消防組合議会議長に就任(所沢市初)
予算常任委員会の設置
所沢浄化センター跡地への株式会社KADOKAWA誘致に尽力
東所沢商店組合の立ち上げに尽力
都市計画道路東京狭山線下安松工区(東所沢和田1丁目交差点〜下安松交差点間)の開通
市道1-715号線(通称:馬坂)の全面拡幅
清流かわせみ橋の新設
学童クラブの大規模化・過密化の解消

これからの市民の幸せと松井地区の発展を願って

   令和5年4月25日

所沢市議会議員  中村 太

一人ひとりを大切にする市政の実現(令和5年4月)

明日から始まる所沢市議会議員一般選挙に際し、市政に対する基本的な考え方をまとめてみました。お読みいただけたらと思います。

1. 新しい自治を目指して

初当選後、最初の定例会で自治体の憲法ともいわれる自治基本条例の制定について市の姿勢を質しました。2011年、同条例は制定され、関連する「市民参加を進めるための条例」も制定されました。

地方分権は地域分権へと発展させなければなりません。「地域のことを地域で決める」仕組みを構築。市のもつ予算や権限を地域に委譲し、それぞれの地域がもつ特色を生かしたまちづくりを推進します。

新型コロナウイルス感染症の拡大は様々な地域活動を中止・廃止に追い込みました。社会の高齢化やデジタル化の進展も見据えつつ、今後の地域社会や住民自治がどうあるべきか、皆さんとともに悩み、考え、行動します。

2. 「きれいなまち」をつくろう

子どものころ、邪魔に思っていた捨て看板。どうにかならないものかと初めて自ら策定したのが「捨て看板防止条例」でした。これがきっかけとなり、住民の手で違法看板を撤去できる仕組みがつくられました。

子どもやお年寄りが気軽に過ごせる公園が足りていません。ワンランク上の住環境を目指すとともに、公園整備を促進します。

戸別収集を含め、地域と時代にあったごみの収集方法を検討・推進します。

3. 守りたい身近な自然

私たちの周りには雑木林や小川など心和む小さな自然がいっぱいです。緑地の公有地化や固定資産税の優遇措置の拡充など、身近な自然を守り育てる取り組みを推進します。

緑地の多くは畑です。農業の担い手が抱える「悩み」に真摯に耳を傾け、都市としてバランスのとれたまちづくりを目指します。

4. 子育てと仕事の両立

子育てと仕事は二者択一ではなく、両立が当たり前にならなければなりません。保育・学校施設の充実や子育てに関する積極的な情報提供など、ハード・ソフト両面からの支援をさらに充実させます。

学童クラブの大規模化・狭隘化をできるだけ速やかに解消するとともに、開所時間を延長し、放課後の子ども達の安心・安全を守ります。

不登校に悩む児童生徒や保護者への支援を充実させます。

5. 満足度を高める行政改革

「いかに満足度の高いサービスを提供できるのか」。この視点が行革の基本です。これまでも再三にわたり計画の成果や評価に市民満足度を採り入れるよう提言し、実現させてきました。「道路をつくること」に意味があるのではありません。道路をつくることによって「移動時間がどのくらい短縮されたのか」が重要です。今後もこの視点を維持しつつ、市民満足度を高めるための意識・組織改革に取り組みます。

6. 市民とともに考え、行動する市議会に

議員提案により成立した議会基本条例は市議会を大きく変えました(※)。現在も行なっている「どうなったか」をお知らせする議会報告会の充実はもちろん、審議が予定されている議案を事前公開して意見募集を行うなど、「どうするのか」を市民とともに考え、行動する市議会にします。

※ 議会基本条例の施行にともなって、一般質問に一問一答方式を導入、市民と議員が自由に情報・意見を交換する議会報告会を開催するなど、所沢市議会は2012年の全国市区議会改革度ランキング (日本経済新聞社調べ)で全国6位に。

7. 一貫して「無所属」

当選させていただいた5回の選挙をすべて無所属で戦いました。どこかの政党に所属したこともありませんし、議員活動において政党に所属する必要性を感じたこともありません。

選挙では、例えば、「大きな組織の支援を得られない」「のぼり旗に自分の名前を書くことができない」など、圧倒的に不利ですが、無所属だからこそ、市民本位・政策本位で自由に発言でき、判断することができますタンポポのマーク

今後も選挙で当選するためだけに政党に所属することはありません。

活動報告(5期目:2019年〜2023年)

下安松工区「歩き初め」

東京狭山線下安松工区開通「車道歩き初め」

今まで本会議でとり上げてきたことが次々と実現し、収穫の多い4年間となりました。

約20年間、毎年のように早期完成を訴えてきた都市計画道路東京狭山線下安松工区(東所沢和田1丁目交差点〜下安松交差点間)が開通し、同路線と並行して進められてきた下安松と東所沢和田を結ぶ通称:馬坂の全面拡幅工事も完成しました。柳瀬川・空堀川の増水により「陸の孤島」と化す恐れのある下安松清流苑地区には清流かわせみ橋をかけることができました。いずれの事業にも多額の予算と多くの年月がかかりましたが、諦めずに訴え続けられたのは、地元の皆さんの大きな後押しがあったからだと感謝しています。

前回の選挙で公約の第一として掲げた学童クラブの大規模化・狭隘化の解消については、待機児童の解消までにはいたらなかったものの、4年間で724人分の定員を拡大、入所率200%を超える学童クラブ数も9から3に大きく減らすことができました。

ところざわサクラタウンがオープンした東所沢地域に関しては同駅南側にある未利用の市有地(さがみ典礼東所沢葬祭センター隣)の売却を含めた有効活用を提案。東所沢商店組合のご協力を得て、定期的にマルシェが開催されるようになりました。

議会改革では、予算案の審査充実を図るため、予算常任委員会の設置を可能とする委員会条例の改正案を提出。多くの議員の賛同を得て、同委員会が設置されることになりました。

餅つき大会

東所沢和田二丁目自治会餅つき大会

定例会では、引き続き、学童クラブに関する諸課題をとり上げるとともに、西武鉄道全92駅中10番目の乗降客数を誇る秋津駅を中心とした総合的なまちづくりなどを訴えています。

一方、新型コロナウイルス感染症の拡大は、社会にも大きな影響を与えました。今まで行われてきた様々な地域活動は中止・廃止に追い込まれ、これからの地域社会や住民自治はどうあるべきなのか、悩み、考えさせられた4年間でもありました(未だ結論は出ていません)。

【その他の活動等】

  • 所沢市観光情報・物産館「YOT-TOKO(よっとこ)」にサイクルラックを設置しました。
  • 自宅療養者に市が直接アプローチできるよう県に療養者情報の提供を求めるべきと訴えました。
  • パブリックコメント(市民等による意見提案制度)期間を原則14日から30日に延長させました。
  • 榊原智子著「『孤独な育児』のない社会へ:未来を拓く保育」(岩波新書)に、本市の「育休退園」問題が掲載され、中村とおるの取り組みが紹介されました。

※ 4期目までの活動報告は、以下よりご覧いただけます。
4期目:2015年〜2019年
3期目:2011年〜2015年
2期目:2007年〜2011年
1期目:2003年〜2007年