ご存知でしたか? 教育委員会への直接請願することも可能です

12月定例会で行った一般質問の内容です。今回は、教育委員会への請願についてです。

請願といえば市議会への請願が一般的ですが、教育関係の事柄については、法令上、教育委員会に直接請願することも可能です。

質問では、請願制度に対する基本認識をはじめ、請願が提出された場合の具体的手続きの現状などについて教育委員会の姿勢を質しました。

憲法16条や請願法に規定されているように、請願は市民に限定されることなく何人にも与えられた権利であり、国や自治体の諸機関は「これを受理し誠実に処理(請願法5条)」しなければなりません。これらの規定を受け、本市の教育委員会会議規則11条にも「教育委員会に対して、請願又は陳情をしようとする者は委員長の許可する時間内において事情をのべることができる」とあります。教育委員会に直接請願することは可能なのです。

しかし、教育行政に関する市議会への請願件数や議員による一般質問の状況に比べ、教育委員会への請願件数は圧倒的に少なく、過去5年間に受理されたものは0件、直近では平成17年度に教科書採択に関するものが2件あったという程度にとどまっています。この件数の少なさは、教育委員会が市民などに請願制度の存在をほとんど知らせてこなかったことを示しています。

しかも、これら2件の請願は、担当課で受理された後、教育長の決裁を受けたのみで処理されており、教育委員会会議での実質的な審議は行われず、請願者に結果報告がなされたのかも不明です。紹介議員が必要となるものの、公開の場で審議が行われる市議会の請願制度に対し、教育委員会の制度は請願法に定める「誠実に処理」という文言に本当に適合しているのか多くの疑問が残るところです。

質問でもとり上げましたが、教育委員会においてこうした状況が起こる原因のひとつは、請願のとり扱いについて、他自治体には存在する手続きや基準を明示した規則・要綱等が本市には存在しないことによります。答弁のなかで、教育総務部長から「整備していく」との発言もありましたが、一刻も早い制定が待たれます。

請願は「教育行政に対する市民の関心と期待の表れ(教育委員長発言)」です。制度のさらなる周知と関係法令に則った適切な処理が期待されます。

保育料の徴収に関する規則の条例化について

平成21年6月定例会の一般質問でとりあげた保育料の徴収に関する規則の条例化についてまとめておきたいと思います。

「なぜ条例化が必要か」については後ほど論じますが、その前に近隣市の状況を確認しておくと、

  • 入間市――保育所保育料の徴収に関する規則
  • 狭山市――保育料の徴収に関する規則
  • 飯能市――保育料の徴収に関する規則
  • 日高市――保育料の徴収に関する規則
  • 新座市――保育料徴収条例
  • 川越市――保育の実施及び保育料に関する条例
  • ふじみ野市――保育料の徴収に関する規則

となっており、保育料を条例、規則のどちらで定めているのかは自治体によってまちまちなようです。

規則で定める根拠は、保育料が児童福祉法に直接根拠を有する負担金であり、税の性格に近い分担金や、公の施設の利用の対価である使用料、応益負担である手数料には該当しないからということにあるようです。一般質問時の答弁も(本市も規則で定めていますから)、当然同様のものでした。

しかし、保育料のように法律で強制徴収が認められているものは、これが分担金なのか使用料なのかなどといったことを問題にするのでなく、法律留保の原則や財政民主主義(憲法83条)の考え方を適用するのが相応しいと考えます。

また、保育料決定通知書に書かれているように、決定に不服がある場合は市長に対して異議申立てができるわけですから、決定は一種の行政処分とみることもできます。行政処分は「法律または条例に基づく公権力の行使」ですから、規則ではなく条例にその根拠を置く必要があるはずです。

さらに、保育料の基準は、国の通知「児童福祉法による保育所運営費国庫負担金について」のなかにあるわけですが、通知の表題が示す通り、そもそも保育料の基準は国負担金の算定のための基準であり、三位一体改革以降、公立保育園に対する負担金は廃止されたわけですから、この基準の意義は薄らいでおり、自治体は自己責任・自己決定のもとに保育サービスの需給バランスを考慮し、住民合意という意味合いのある条例で保育料を決定していくことが求められていると考えます。

最後に、地方自治法228条の「分担金、使用料、加入金及び手数料に関する事項については、条例でこれを定めなければならない」は、「負担金だから条例じゃなくてよい」と解釈するのではなく、「市民に金銭の負担を求める場合は、条例で決める」と解釈するのが、分権時代の自治体として相応しいのではないかと思います。

平成19年に地方分権推進委員会が出した「中間的な取りまとめ」では「地方政府の確立」を「自治行政権、『自治立法権』、自治財政権を有する完全自治体を目指す取組みである」としています。

当麻市長も20年度3月定例会では、この報告から「地方政府」という文言を引用し、ご自身の施政方針を述べていました。そういう市長だからこそ、こうしたことにも意識的に取り組んでいただけたらと思います。

平成20年第2回(6月)定例会報告【学校耐震化の前倒し】

最終日、国会において「地震防災対策特別措置法改正法」が成立したことに伴い、耐震診断調査委託料6校分(4,679万1,000円)を新たに追加する補正予算案が提出され、全会一致で可決。これにより、今年度、当初予算で決まっていた明峰小・清進小・三ヶ島小・小手指小・山口中に加え、美原小・安松小・山口小・泉小・若狭小・富岡中でも耐震診断が行われることになる。なお、同法により、平成22年度末までに完了する耐震工事に係る国庫補助が1/2から2/3に引き上げられたことから、市の負担が軽減されるとともに、既存計画である「所沢市学校施設耐震化推進計画」を前倒しで実行することになった。

補正後の同計画は表の通りとなる。
補正後の推進計画(PDF)