就学に係る保育園・幼稚園と小学校の連携について【平成25年12月定例会 一般質問より】

毎年、就学時健康診断がはじまる時期になると、来年度小学校に入学するお子さんをもつご家族や保育園・幼稚園関係者から就学に関するご意見・ご相談をいただきます。相談内容は様々ですが、今回次のようなご意見をいただきました。

「小学校の就学時健診と幼稚園の遠方への全園児遠足が重なってしまい、幼稚園は遠足場所を近場に変更。健診を受ける園児は遠足を途中で切り上げた。指定された日に健診を受けられない場合は自分で病院を回らなくてはならないようだが、兄弟の予定などもあり、病院を回ることは難しい。楽しみにしていた遠足だったのに全行程参加できず、非常に残念」というものでした。

当然、就学するお子さんをもつご家族にはあらかじめ健診日が通知されていますし、日程を必ずしもすべての保育園・幼稚園と調整する必要はないと考えますが、健診日を原則1日しか設定していない現状は兄弟や仕事をもつご家族にとって多少酷ではないかとも考えられます。市として「もう少し」配慮があって良いのではないでしょうか。

こうした観点から、質問では健診日を複数設けることや小学校と保育園・幼稚園との連携について市の見解を質しました。

担当部長の答弁は「健診は平日の午後1日で行っていることから、保護者の都合のつかない場合や園の行事と重なって受診できないお子さんがいることは認識しており、未受診者が受診できるように予備日を設けることを検討している。実施日時についても、26年度以降、なるべく早い時期に市内外の保育園・幼稚園にお知らせできるように進めていく」というものでした。

健診に限らず、たとえば不審者情報や災害情報など、教育委員会が得たあるいは発信した情報を未就学児が通園している保育園・幼稚園と共有することは有益と考えます。市内にある保育園・幼稚園はもちろんのこと、市外であっても市民が通園している保育園・幼稚園ともさらなる情報の共有や連携した対応を図る必要があると考えます。

ご存知でしたか? 教育委員会への直接請願することも可能です

12月定例会で行った一般質問の内容です。今回は、教育委員会への請願についてです。

請願といえば市議会への請願が一般的ですが、教育関係の事柄については、法令上、教育委員会に直接請願することも可能です。

質問では、請願制度に対する基本認識をはじめ、請願が提出された場合の具体的手続きの現状などについて教育委員会の姿勢を質しました。

憲法16条や請願法に規定されているように、請願は市民に限定されることなく何人にも与えられた権利であり、国や自治体の諸機関は「これを受理し誠実に処理(請願法5条)」しなければなりません。これらの規定を受け、本市の教育委員会会議規則11条にも「教育委員会に対して、請願又は陳情をしようとする者は委員長の許可する時間内において事情をのべることができる」とあります。教育委員会に直接請願することは可能なのです。

しかし、教育行政に関する市議会への請願件数や議員による一般質問の状況に比べ、教育委員会への請願件数は圧倒的に少なく、過去5年間に受理されたものは0件、直近では平成17年度に教科書採択に関するものが2件あったという程度にとどまっています。この件数の少なさは、教育委員会が市民などに請願制度の存在をほとんど知らせてこなかったことを示しています。

しかも、これら2件の請願は、担当課で受理された後、教育長の決裁を受けたのみで処理されており、教育委員会会議での実質的な審議は行われず、請願者に結果報告がなされたのかも不明です。紹介議員が必要となるものの、公開の場で審議が行われる市議会の請願制度に対し、教育委員会の制度は請願法に定める「誠実に処理」という文言に本当に適合しているのか多くの疑問が残るところです。

質問でもとり上げましたが、教育委員会においてこうした状況が起こる原因のひとつは、請願のとり扱いについて、他自治体には存在する手続きや基準を明示した規則・要綱等が本市には存在しないことによります。答弁のなかで、教育総務部長から「整備していく」との発言もありましたが、一刻も早い制定が待たれます。

請願は「教育行政に対する市民の関心と期待の表れ(教育委員長発言)」です。制度のさらなる周知と関係法令に則った適切な処理が期待されます。

保育料の徴収に関する規則の条例化について

平成21年6月定例会の一般質問でとりあげた保育料の徴収に関する規則の条例化についてまとめておきたいと思います。

「なぜ条例化が必要か」については後ほど論じますが、その前に近隣市の状況を確認しておくと、

  • 入間市――保育所保育料の徴収に関する規則
  • 狭山市――保育料の徴収に関する規則
  • 飯能市――保育料の徴収に関する規則
  • 日高市――保育料の徴収に関する規則
  • 新座市――保育料徴収条例
  • 川越市――保育の実施及び保育料に関する条例
  • ふじみ野市――保育料の徴収に関する規則

となっており、保育料を条例、規則のどちらで定めているのかは自治体によってまちまちなようです。

規則で定める根拠は、保育料が児童福祉法に直接根拠を有する負担金であり、税の性格に近い分担金や、公の施設の利用の対価である使用料、応益負担である手数料には該当しないからということにあるようです。一般質問時の答弁も(本市も規則で定めていますから)、当然同様のものでした。

しかし、保育料のように法律で強制徴収が認められているものは、これが分担金なのか使用料なのかなどといったことを問題にするのでなく、法律留保の原則や財政民主主義(憲法83条)の考え方を適用するのが相応しいと考えます。

また、保育料決定通知書に書かれているように、決定に不服がある場合は市長に対して異議申立てができるわけですから、決定は一種の行政処分とみることもできます。行政処分は「法律または条例に基づく公権力の行使」ですから、規則ではなく条例にその根拠を置く必要があるはずです。

さらに、保育料の基準は、国の通知「児童福祉法による保育所運営費国庫負担金について」のなかにあるわけですが、通知の表題が示す通り、そもそも保育料の基準は国負担金の算定のための基準であり、三位一体改革以降、公立保育園に対する負担金は廃止されたわけですから、この基準の意義は薄らいでおり、自治体は自己責任・自己決定のもとに保育サービスの需給バランスを考慮し、住民合意という意味合いのある条例で保育料を決定していくことが求められていると考えます。

最後に、地方自治法228条の「分担金、使用料、加入金及び手数料に関する事項については、条例でこれを定めなければならない」は、「負担金だから条例じゃなくてよい」と解釈するのではなく、「市民に金銭の負担を求める場合は、条例で決める」と解釈するのが、分権時代の自治体として相応しいのではないかと思います。

平成19年に地方分権推進委員会が出した「中間的な取りまとめ」では「地方政府の確立」を「自治行政権、『自治立法権』、自治財政権を有する完全自治体を目指す取組みである」としています。

当麻市長も20年度3月定例会では、この報告から「地方政府」という文言を引用し、ご自身の施政方針を述べていました。そういう市長だからこそ、こうしたことにも意識的に取り組んでいただけたらと思います。