第3回(9月)定例会報告【その2】

9月定例会が終了しました。数日に分けて今議会の報告をしていきたいと思います。

まずは、16日に行った一般質問のうち、交通需要マネジメントについての概要です。

・ 交通需要マネジメントの導入について
(中村とおる)
交通需要マネジメント(Transportation Demand Management : TDM)とは、個人や企業が交通行動を見直し、自動車の効率的利用や、バスや鉄道などの公共交通への利用転換、時間や経路の変更などを進めることにより、交通混雑の緩和を図り、環境の改善や地域の活性化を目指す取り組みをいう。

道路混雑は、本市においてだけではなく、多くの都市に共通した問題であり、その解決のために、日本全国で永続的ともいえる投資がなされてきた。しかし、自動車の交通量は道路整備を上回るペースで増加し、現在でも、渋滞はなかなか解消されていない。また、住宅、商業施設などが高密度に集積している都市部では、用地買収に必要な費用、関係者の合意形成の面から、交通需要に応える迅速な道路整備は困難となってる。

こうしたことから、従来の、自動車の交通需要を所与のものとみなす交通政策にはかなり疑問が呈されるようになり、インフラの整備によって交通容量を拡大するばかりではなく、自動車の交通需要それ自体を適正なレベルにコントロールしようとするTDMが注目されるようになってきた。

TDMの具体的な施策としては、郊外の駐車場に車を置き、そこから都心部までバスや鉄道などの公共交通を利用するパークアンドライド、自転車利用の促進、物流の効率化、混雑する地域や時間帯の道路利用に対して一定の課金を行うロードプライシング、カーナビゲーションに搭載されているVICSなどの有効活用による情報システム高度化の推進などが挙げられる。

既に、鎌倉市などにおけるパークアンドライドの導入、松江市の中心市街地での車線数削減による歩行幅員拡大、コミュニティーバスの先駆けである武蔵野市のムーバスなど、都市の交通を総合的に考える施策が各自治体で行われている。

県でも、平成13年に『彩の国交通需要マネジメント行動計画』を策定し、交通混雑の緩和、環境負荷の低減を目指し、人と環境にやさしい交通体系の構築が進められているようだ。

また、TDMは、交通問題の解決方策として登場してきた施策であるが、地方都市における中心市街地の活性化にも関連があり、路面電車などの公共交通の復権、違法駐車によって占有された街路の望ましい使い方、歩行者にやさしいまちづくりとは何か、などといったことが併せて検討されている。

TDMに対する本市の見解と交通政策の現状は。

県の施策『彩の国交通需要マネジメント行動計画』をどのようにとらえているのか。

(市長)
道路混雑は「いまや世界の都市に共通した問題である」といっても過言ではない。道路整備を上回るペースで増加する自動車交通量は、地球温暖化や健康被害などの深刻な環境問題を引き起こすばかりでなく、都市生活者の求める安全・安心な日常生活にも、大きな影響を及ぼしている。

自動車の効率的利用や交通手段の変更、交通発生源の調整などの方法が提案されているが、道路混雑を根本的に解決するためには、まちづくりの視点から、交通体系を考慮した市街地の形成も重要な要素ではないかと思っている。

都市計画道路の築造を計画的に進めることにより、市街地の道路混雑の緩和にも一定の成果があがるものと期待している。

昨年策定した「所沢市省エネルギー・ビジョン」の中でも、運輸部門のエネルギー使用量の削減をひとつの目標に掲げ、諸施策の検討を進めているところでもある。

「彩の国交通需要マネジメント行動計画」については、県が交通需要マネジメントを推進していくにあたって、重点施策を明らかにすることを目的に策定したものと認識している。

本市としても、省エネの視点やバリアフリーの視点から、様々な施策・事業に取り組んでいるが、提案を踏まえ、総合的な交通政策の展開にも目を向けていく必要があると認識している。

(中村とおる)
現状の交通政策は、都市基盤の整備に重点を置いて進められているようだ。しかし、道路の新設・拡幅が新たな自動車の流入を呼び、また渋滞を引き起こしている感もある。

今後は、道路や駐車場などの交通施設の整備を行うとともに、どう自動車を抑制していくかという施策も必要になってくるはずだ。いわゆるハード面のまちづくりを推進していくとともに、TDMにみられるソフト面の交通政策も検討しなければならないと思うが、交通政策を総合的に捉えていくための組織体制について、どう考えるのか。

(総合政策部長)
現状、都市基盤整備はまちづくり計画部や道路公園部が、交通安全は市民経済部が、運輸部門や環境に関することは環境クリーン部が所管して行ってる。今後は、関係部局と連携と協議を行い検討していく。

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