戸部良一・寺本義也・鎌田伸一・杉之尾孝生・村井友秀・野中郁次郎『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』(中公文庫、1991年)
いわずと知れた名著であり、説明に多くのことばは必要ないのかもしれません。
ミッドウェーやガダルカナルなどでの作戦の失敗を通じで「旧日本軍はなぜ負けたのか」を明らかにし、そこから導かれる組織の今日的課題を考察しています。
「組織が継続的に環境に適応していくためには、組織は主体的にその戦略・組織を環境の変化に適合するように変化させなければならない。このようなことができる、つまり主体的に進化する能力のある組織が自己革新組織である(p. 374)」。
「日本軍は(中略)きわめて安定的な組織だったのではなかろうか。『彼等(陸海軍人)は思索せず、読書せず、上級者となるに従って反駁する人もなく、批判を受ける機会もなく、式場の御神体となり、権威の偶像となって温室の裡に保護された。永き平和時代には上官の一言一句はなんらの抵抗を受けず実現しても、一旦戦場となれば、敵軍の意思は最後の段階迄実力を以って抗争することになるのである。政治家が政権を争い、事業者が同業者と勝敗を競うような闘争的訓練は全然与えられていなかった』(高木惣吉『太平洋海鮮史』)(p. 376)。
所沢市も「自己変革型市役所を目指して」をサブタイトルとした「『行政経営』有言実行宣言」を平成16年に発表。これに基づき、「行政経営推進プラン」・「第2次定員適正化計画」・「民間委託化推進計画」を策定し、実行に取り組んでいます。
本書でとりあげられている組織は軍隊ですが、上記引用部分の「組織」や「軍(人)」を「市役所」と読み替えても同じようなことがいえる部分がある気がします。
なお、所沢市の行革についてはこちら。このページでは、全体がわかりにくいので、「行政経営」有言実行宣言からみていただければと思います。
投稿者 中村とおる : 2006年11月25日 13:16