2006年01月02日

平成17年第4回(12月)定例会報告【その2】

■ 行政評価と総合計画について

注:前段が少し長くなりますが、リンク先を参照しつつ読んでいただけたらと思います。

(中村とおる)
行財政改革の一環として、本市でも14年度から事務事業評価を行っており、評価結果がホームページ上に公開されている。今年度の評価結果においても、予算に係る評価の二次評価ベースで、減額が71事業、休止が1事業、終了が22事業と一定の効果を上げているようだ。

しかし、評価表の書き方や活動指標、成果指標については疑問もある。

例えば、「地産地消事業」。事業内容の欄に「地場産野菜の学校給食への導入、市民への農産物無料配布等を実施することで、地産地消を図る。また、直売所の設置により消費拡大を図る」と書いてあるが、成果分析指標は「イベントにおける農産物の無料配布個数」となっており、15年度の目標値が2,200、実績が2,200。16年度の目標値が2,600、実績が2,600。もちろん、無料で農産物を配るわけであるから、いずれ年の達成率も100%となっている。

この数値はいったい何を意味するのか。何を評価しているのか。

本来、地産地消を推進するための事業であるから、どのくらいの量の農産物が市内で消費されたのかということを把握し、記入しなければならないのだが、農産物の無料配布個数が成果指標となっている。

これは、事業全体を示す適切な指標が見つからなかった、あるいは、データとして手元に無かったケースなのではないか。

次に、「火災予防運動事業」。事業内容は、ポスターや講習会の開催によって火災の発生を予防するというもので、成果指標は「人口1万人当たりの出火割合(出火率)」となっている。15年度の目標値が5.0、実績が4.2、達成率119.6%。16年度の目標値が4.4、実績が5.6、達成率78.6%となっている。

この成果分析もどうかと思う。なぜなら、事業で行っている内容と成果指標があまりにもかけ離れているのではないか。

仮に、たった1人の放火魔が現れ、市内数十箇所に火をつけたとしたら、職員の方が一生懸命この事業を行ったとしても、実績は達成目標から大きく後退してしまうのではないかと考える。

これは、事業内容と成果指標がかけ離れ、適切な分析ができていないケースではないのか。

最後に、「緊急通報システム整備事業」。慢性疾患等のある一人暮らしの高齢者に緊急通報用の通信機器を貸与するという事業で、成果指標は年度別貸付台数となっている。15年度の目標値が150、実績が133、達成率88.7%。16年度の目標値が150、実績が129、達成率86.0%となっている。

一見、事業内容を適切に表しているように思えるが、この事業は、総合計画の体系として、高齢者福祉という大柱のなかに位置づけられており、そもそも、緊急通報用の通信機器を使わずにいきいきと生活できる高齢者を増やすことこそが、本来の高齢者福祉政策全体に求められている姿ではないのか。

だとすると、この事業単体に数値目標を設定し、達成率を計ること自体は、従来の予算全額執行を目標とすることと変わりはない、もしくは、評価という点ではあまり意味のないことだと考える。

事務事業評価のみでは、これらを包括する施策・政策体系全体を把握することは困難であり、施策全体の有効性・効率性を図ることは難しいのではないか。

(1) 事務事業評価の現状や成果、今後は?
(2) 施策評価も必要と考えるが見解は?
(3) 策定中の後期基本計画の進行管理を施策評価で行う必要があると考えるが見解は?
(4) 後期基本計画は市民参加で策定している計画であるので、評価に関しても市民参加があってもよいと考えるが、見解は?

(総合政策部長)
(1)本年度は915の事務事業について評価を行い、47事業について予算措置の終了という評価が出されるなど、事務事業の見直しという意味では徐々に定着してきている。

ただし、事務事業評価は最も基本的なレベルでの評価であるために、まちづくり全体という視点からの相対的な評価や事務事業の優先順位付けが難しい。

今後はこうした課題に対処しつつ、一層効果的な仕組みになるようにしていきたい。

(2、3) まちづくり全体という視点での評価は事務事業のレベルではなく施策レベルでの評価がふさわしいと考えている。後期基本計画の開始と合わせ、18年度から施策評価を実施する方向で検討。「節」単位での進捗状況を評価するとともに、まちづくりの目標に対する相対的評価と貢献度を評価し、その結果を次年度の実施計画に反映させていきたい。

評価にあたっては、他の自治体のベンチマークなども参考にし、事務事業評価の結果も活用する。

(4) 後期基本計画の素案づくりに携わった市民委員会の方々に参加してもらうのもひとつの方法と考えている。

投稿者 中村とおる : 2006年01月02日 17:17
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