3月議会最終日、山下みさ議員に対する辞職勧告決議案が、21議員クラブを除く全会派の議員の賛成により可決されました。私も賛成しました。なぜなら、反対する理由が見当たらなかったからです。
しかし、この決議案に臨むにあたっては、心の中に様々な葛藤がありましたし、今でも何となく腑に落ちていない部分があります。「法的拘束力のない辞職勧告決議にどんな意味があるのだろうか」、「市民からの請願や解職請求が出たわけではないのに、議会が先行して勧告をする必要があるのか」、「山下議員が無実であった場合、この議決はどうなってしまうのだろうか」、「辞職勧告を行う際の基準は、逮捕なのだろうか、起訴なのだろうか、有罪判決が出た後なのだろうか」……。
確かに、議会に出席することができず、現時点で市民の負託に応えることができない山下議員は辞めるべきなのかもしれません。しかし、本人の決意による辞職と辞職勧告をするということは、別の問題のような気がします。
辞職勧告は、市民の信頼回復のために議会が行う自浄作用の一つでしょう。でも、この決議をしたことによってのみでは、議会は何ら変わりませんし、この件に関して議会が「何となくやった」気になってしまってはかえって逆効果です。
私は、政治家の出処進退は、市民(投票、解職請求など)と政治家本人が決めるものだと思っています(注)。そういった観点から言えば、一般的に、辞職勧告決議は極めて制限的に行使されるべきものであろうと思います。
注:国会議員については憲法58条、地方議員については地方自治法135条に除名の規定があります。
投稿者 中村とおる : 2004年05月11日 00:33